ワンズマガジン

ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.5


一緒にお散歩したり、ドッグカフェでお茶をしたり、おでかけしたり、ワンコといろいろなことをしたい。そうは思っていても、ワンコがほかのワンコに吠えたりしないか、ほかの飼い主さんに飛びかかったりしないか心配な方もいるのではないでしょうか。そこで、どうすればワンコといろいろなことをして仲良く暮らせるようになるのか、数々のワンコたちのしつけを行ってきたドッグトレーナーの西原先生に、お話を伺ってみました。


上手なほめ方


ほめるときとほめないときの見分け方

――前回までは、ワンコにどんなときでも大人しくしてもらうための方法を紹介してもらいましたが、ワンコが噛んだり、吠えたりしなかったときは、やっぱりほめた方がよいのでしょうか。

 いろいろな考え方があると思いますが、ワンコと信頼関係を結びたいのなら、私はなんでもかんでもほめるというのは少し違うかなと思っています。ワンコをほめるときは飼い主さんが何かを指示したことに対して、その指示通りに動いたときだけに限定した方がよいというのが私の考えです。天罰方式を使って吠えなくなったり、飛びかからなくなったりというのは、もともとワンコが自分で行っていたことを自発的にやめるようになっただけですからほめることではありません。


あなたにほめられることが好きになる

――でも、別にほめても悪くはないんですよね? 思わずほめてしまいそうですけど……

 信頼関係があるのが前提の話ですが、ワンコには飼い主さんにほめられたいという願望が根本にあるんです。ですから、もし指示通りに動けばほめられるということを理解していれば、「指示を出してほしい」という意識が働き、常に飼い主さんのことを集中するようになるわけです。なんでもかんでもほめていると、何もしなくてもほめられると思うようになり、意識があまり飼い主さんの方に向かなくなってしまうのです。

Vol.6につづく

PROFILE
西原明(にしはら・あきら)
昭和31年2月14日生まれ。中学時代に、警察犬訓練所の存在を知り、高校を中退し、犬の訓練士の世界へ。全国の訓練所で修業を重ね西原警察犬訓練場を設立後、現在の西原ドッグトレーニングを開講。JKC本部競技会団体2014年、2015年二連覇を果たしたチームの指導を行うなど数々の実績を上げ、テレビ番組出演や映画のドッグトレーナーとしても活躍。また、競技用のトレーニングだけでなく、人と犬との信頼関係の構築に重点をおいたしつけ教室も行っている。
西原ドッグスクールHP:http://www6.plala.or.jp/ndshp/

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