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【ワンズマガジン 緊急特集】番外編 獣医師 德田竜之介氏 動物と人との未来を考えるサミット~動物虐待のない世界へ~に出席!


 さて、先週まで、インタビューをお送りしていた竜之介動物病院の德田院長の続報を、今回はお伝えしたいと思います。德田先生は、9月23日、東京・永田町の衆議院第一議員会館で行われた「動物と人との未来を考えるサミット~動物虐待のない世界へ~」に出席。「大震災発生 その時ペットは?」と題して講演を行ったほか、松野頼久衆院議員(民進党)に災害時に同伴避難所の早期開設を求める署名を手渡しました。今回は、そのときの講演の内容を緊急特集番外編としてかいつまんでお伝えします。

ペットを避難所で引き離すのは飼い主の心の支えを奪うのと同じ

 まず冒頭、德田院長はなぜペットとの同伴避難所が必要なのかについて「もちろん動物が可哀そうという気持ちもありますが、それだけじゃありません。今の社会にはペットに支えられて生きている人がたくさんいる。だからこそ、人を助けるならば、ペットも一緒に助けなければならないんです。ペットは家族の一員だとよく言いますが、私はもはや社会の一員として認められるべきだと思います」との考えを示しました。

 また竜之介病院は、ほかの動物がいない避難所よりも活気があったことに触れ「ペットがいると、朝からペットが生きるために一生懸命に動きます。そのような姿を見ると、同伴避難所は大成功だったと思います」と語り、そのとき避難してきた人たちは今でも仲良しで、情報交換を今でもしていると明かしました。

 さらに德田院長は「生きていくためには希望がないといけない。だれかを守ってあげなきゃと思ったり、だれかに頼られたりすると人は強くなります。おじいちゃん、おばあちゃんで、体が思うように動かないような人で、自分のこともままならないにもかかわらず、動物のために一生懸命に活動するのです。そのような姿を見るにつけおじいちゃんとおばあちゃんと飼っているワンコを引き離すことは、私は絶対的に間違っていると思う。もし引き離すのなら、その人は生きる糧がない、心の支えをなくしてしまいます。災害のときこそ一緒にしておかなければならないのです」と語り同伴避難所の重要性を強調していました。

コミュニケーションの輪の中心にはペット!!

 講演の最後には、災害時に早期に同伴避難所の開設を求める署名について「約1ヶ月半で33,990人の署名が集まりました。すごいスピードで増えていきました。また、この署名をいろいろな人に周知してくれた人も多くいて、この署名によってコミュニケーションが広がっていったようです。動物を真ん中に置くとコミュニケーションが取れるんです」と語っていました。

そして署名を松野衆院議員に手渡すと、松野衆院議員は、「署名いただいた皆さんのおひとりおひとりの気持ちが伝わるようにしていきたい」と述べていました。

 この署名が手渡されたからといってすぐに災害時における同伴避難所の開設が認められることはないかもしれません。しかし、声を上げないと何も変わりません。いざというときに今この記事を読んでいるあなた自身、そして愛するワンコが困らないためにも、個々人が声を上げていく必要があるのではないでしょうか。

 次回は、サミットのそのほかの様子をお伝えします。

この日、新たな記念日が制定されましたので、そのことについても紹介できたらと思っています。それではお楽しみに。


動物と人との未来を考えるサミットで講演する德田院長

署名を受け取った松野衆院議員


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次回:動物と人との未来を考えるサミット~動物虐待のない世界へ~に参加してきました!


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