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ワンコの愛情は月日とともに薄まるもの? その1


 春、新しい出会いと別れの始まりの季節。時の流れの移り変わりを気にする季節でもあります。皆さんもワンコといくつもの時間を過ごしてきたと思いますし、時を重ねるごとに愛情が深まっていっているのではないでしょうか? ではワンコ側はどうなのでしょうか? 今月はワンコの愛情について書いていきたいと思います。

――時が経っても飼い主の思いは変わらない

 ワンコが年をとってくると、呼んでもあまり返事をしなくなった。私が帰ってきても嬉しそうに走ってこなくなった。そんな姿を見ると、「もしかしたら私への気持ちも変わってしまうかもしれない」「私のことなんて忘れてしまうかもしれない」と心配になってしまいます。

 しかし、ワンコの飼い主への思いというのは基本的に変わりません。呼んでも返事をしなくなったのは耳が聞こえにくくなったから。嬉しそうに走ってこなくなったのは、足腰が衰えてきて、すぐに立ったりできなくなったから、など何かしら気持ち以外の原因があったはずです。

 痴呆ということも考えられますが、もし突然、ワンコに噛まれてしまったとしても、例えば視力が弱っていて突然手を出されて怖かったなどの理由があるはずです。

 大切なのは、なぜそうなったのか原因を探ることです。

 そして、なるべくワンコが嫌がる行動を避けるようにしましょう。

 そうすれば、愛情も増し、いつまでも飼い主を大好きなままのうちのコでいてくれるはずです。

――愛が深まりすぎて重荷になることも……

 むしろ、年をとるにつれ、飼い主への愛は深まっていく傾向にあります。それは一見嬉しいことのように感じますが、だんだんとその愛は激しさを増していく危険性があります。

 極度に私たちと離れたがらなくなって、「寂しいから一緒にいて」と泣き、独りでお留守番をしたがらなくなることがあります。ワンコには時間という考え方がないので、二時間いなくなろうと一日いなくなろうと変わりません。

 「こんなに僕をほっといて」とワンコに大きなストレスを与えてしまうことになりかねないのです。

 さて、次回は、ワンコの年齢とともにやってくる感情の変化にもう少し書いていこうと思います。


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