一緒にお散歩したり、ドッグカフェでお茶をしたり、おでかけしたり、ワンコといろいろなことをしたい。そうは思っていても、ワンコがほかのワンコに吠えたりしないか、ほかの飼い主さんに飛びかかったりしないか心配な方もいるのではないでしょうか。そこで、どうすればワンコといろいろなことをして仲良く暮らせるようになるのか、数々のワンコたちのしつけを行ってきたドッグトレーナーの西原先生に、お話を伺ってみました。
ワンコと外で遊ぶことはいいこと?
大切なのは信頼関係があること
――最近、ワンコと一緒に遊べる施設が増えてきていますが、そもそもワンコたちといろいろなところで遊ぶことはよいことなのでしょうか?
基本的に信頼関係があれば、ワンコはあなたのそばにいることが何よりの幸せです。ですから、どこにお出かけしようとそれがストレスになることはなりません。いろいろなところへお出かけしてすてきな思い出をたくさんつくるのもよいでしょう。ただし、ワンコも性格がさまざまで、車が苦手なワンコ、臆病なワンコもいるので、車での移動やその場所に慣れることが必要な場合もありますが、これも信頼関係があれば慣れることは可能です。
――いろいろなところへ外出するにはそれなりのマナーをワンコに教える必要があると思うのですが
もちろん外に出るからには、マナーを守らなければなりません。ムダ吠えをしない、ほかの人や犬に噛みつかないなど細かいことを挙げればきりがありませんが、最低限、あなたの言うことを聞いて大人しくしていることが必要であり、そのためには、あなたとワンコとの間に信頼関係がなくてはなりません。
ワンコは人間じゃない!!
――信頼関係を築くために必要なことはなんでしょうか。
たくさんありますが、今の飼い主さんたちが陥りがちなのが、ワンコを自分の子どもや友だちだと勘違いして接してしまうことです。もちろん、自分の子どもや友だちのように大事にするのはかまいません。しかし、同じ人間のように、気持ちを察してくれるはず、一度言えばわかってくれるはずと、何もしなかったり、優しく注意して終わったりとただ可愛がるだけの人が少なくありません。それでは、ワンコはいつまでたってもあなたの言うことや気持ちを理解してくれません。このサインはこういうサインだということをワンコがわかるまでつづけてあげる。そうすれば、ようやくサインを通して、あなたのしてほしいこと、気持ちが伝わるようになり、信頼関係が構築できるようになるのです。その努力を怠ってはいけません。
Vol.2につづく
西原明(にしはら・あきら)
昭和31年2月14日生まれ。中学時代に、警察犬訓練所の存在を知り、高校を中退し、犬の訓練士の世界へ。全国の訓練所で修業を重ね西原警察犬訓練場を設立後、現在の西原ドッグトレーニングを開講。JKC本部競技会団体2014年、2015年二連覇を果たしたチームの指導を行うなど数々の実績を上げ、テレビ番組出演や映画のドッグトレーナーとしても活躍。また、競技用のトレーニングだけでなく、人と犬との信頼関係の構築に重点をおいたしつけ教室も行っている。
西原ドッグスクールHP:http://www6.plala.or.jp/ndshp/