ワンズマガジン

ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.2


一緒にお散歩したり、ドッグカフェでお茶をしたり、おでかけしたり、ワンコといろいろなことをしたい。そうは思っていても、ワンコがほかのワンコに吠えたりしないか、ほかの飼い主さんに飛びかかったりしないか心配な方もいるのではないでしょうか。そこで、どうすればワンコといろいろなことをして仲良く暮らせるようになるのか、数々のワンコたちのしつけを行ってきたドッグトレーナーの西原先生に、お話を伺ってみました。


ワンコの気持ちを知るには?


しっぽ、耳、目をよく観察すること!!


――こちらの気持ちを努力して教える必要性はよくわかりました。逆にワンコの気持ちを知るということはできないのですか?

 人間でもワンコでも信頼関係というのはお互いのことを知ることで構築できます。ワンコの気持ちを知ることは大切なことですし、ワンコの気持ちはよく観察することで知ることができます。
 特によく、見てほしいのは、しっぽと、耳、そして目です。たとえば、体を柔らかくしてしっぽを振っているときはリラックスをしている場合が多いです。コーギーやドーベルマンなどで断尾しているワンコは、お尻を見てあげてください。体を柔らかく震わせてお尻を振っているときはリラックスをしている場合が多いです。また、しっぽや耳に関して言えば、股の間にしっぽを挟んでいるときは不安を感じていることが考えられます。
 耳は真っ正面から見て耳の穴を隠している場合は威嚇をしていたり攻撃的な気持ちを抱いたりしているとき。逆に耳の穴が見えていて垂れている場合は、気持ちを許しているときが多いです。耳が立っているのは警戒しているからで、横に広げているのは不安な状態だと言われています。目は口ほどに物を言うと言いますが、それはワンコも一緒。敵意を持っている、安心しているという感情は、目を見てればそれなりに伝わってくるものです。
 ここまで、いくつか例を挙げましたが、ワンコによって仕草はさまざまなので、一概にこういう動作を取ったからこういう感情だとは言いにくいのですが、毎日見ていれば気持ちは理解できるようになり、ワンコがどういう雰囲気になったらどう動くのかが予測できるようになります。

――行動が予想できるようになれば、ワンコたちの問題行動も事前に防げそうですね。

 そうです。たとえば、よく見ていればこのとき、飛びつくぞとか、次に吠えるぞというのが予測できるようになってきます。飛びついたり吠えたりしてから、「飛びついちゃダメ」「吠えちゃダメ」と怒ると、ワンコはそのリアクションをあなたがかまってくれているものだと勘違いして、余計にやるようになってしまいます。つまり、行動を予測し事前に対処することが効果的なのです。

Vol.3につづく

PROFILE
西原明(にしはら・あきら)
昭和31年2月14日生まれ。中学時代に、警察犬訓練所の存在を知り、高校を中退し、犬の訓練士の世界へ。全国の訓練所で修業を重ね西原警察犬訓練場を設立後、現在の西原ドッグトレーニングを開講。JKC本部競技会団体2014年、2015年二連覇を果たしたチームの指導を行うなど数々の実績を上げ、テレビ番組出演や映画のドッグトレーナーとしても活躍。また、競技用のトレーニングだけでなく、人と犬との信頼関係の構築に重点をおいたしつけ教室も行っている。
西原ドッグスクールHP:http://www6.plala.or.jp/ndshp/

(C)

掲載日:


次回:ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.3


前回:ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.1