ワンズマガジン

ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.3


一緒にお散歩したり、ドッグカフェでお茶をしたり、おでかけしたり、ワンコといろいろなことをしたい。そうは思っていても、ワンコがほかのワンコに吠えたりしないか、ほかの飼い主さんに飛びかかったりしないか心配な方もいるのではないでしょうか。そこで、どうすればワンコといろいろなことをして仲良く暮らせるようになるのか、数々のワンコたちのしつけを行ってきたドッグトレーナーの西原先生に、お話を伺ってみました。


ワンコにマナーを教えてあげよう!


悪いことをすると神様から怒られる?

――これまで、ワンコと信頼関係を結ぶこと、ワンコの気持ちを知ることの大切さはよくわかりました。では、ワンコと一緒に外出するなどして楽しく暮らしていくために、具体的には何をしていけばよいでしょうか。

 Vol.1でも述べたように、ワンコと一緒に楽しく外出などしたいと考えるのなら、最低限、いつでもどこでも大人しくしていられることを教えてあげましょう。そのことが信頼関係の構築にもつながります。
まず、ワンコをよく観察します。そして、飛びついてきたり吠えたり噛みついたりといった行動を起こしそうだなと思ったとき、笑顔を浮かべながら気付かれないように体の一部をつまんだり、大きな音を立てたりと、ワンコが嫌がる何かしらのアクションを起こします。これを私は「天罰方式」と呼んでいます。飛びついてきたり、吠えたりといった行動を起こすと、「ダメだよ」と神様から怒られると教えてあげるのです。あなたが罰を与えたとワンコに気付かれないことが大切です。
 ワンコのこのときの気持ちは次のようなものではないでしょうか。
「●●をやろうとしたらなんかいやーな感じになったなぁ。でも、飼い主さんは笑っているし……。いったいなんなんだろう」
 大抵のワンコはここで考え込みます。考えているときというのは、じっとしているので、そこですかさず撫でてあげましょう。これを繰り返しているとじっとしていることがいいことなんだとワンコもわかってくるようになるんです。


噛みグセはさようなら

――具体的に例を挙げて説明してもらってもいいですか?

 甘噛みするワンコというケースで説明してみましょう。
大体、多くの飼い主さんが、ワンコから手を甘噛みされると、「だ~め」みたいな優しい言葉を投げかけながらワンコに離してもらおうと手を動かします。しかしこれが失敗のもと。ワンコは動くものに興味があるので、余計に噛んで、その動くもの(手が)何か確かめようとしてしまい、余計強く噛むようになります。そこで天罰方式です。
 やり方はいろいろとあり、噛んでいるときに手をちょっと喉の奥に入れる。噛まれていない方の手でワンコに気付かれないよう後頭部を軽く叩く。大きな音を鳴らすなど、あなたの好きな方法で、あなたは何もしていないように見せかけながらこれ以上ワンコが噛み続けられないようにするのです。

Vol.4につづく

PROFILE
西原明(にしはら・あきら)
昭和31年2月14日生まれ。中学時代に、警察犬訓練所の存在を知り、高校を中退し、犬の訓練士の世界へ。全国の訓練所で修業を重ね西原警察犬訓練場を設立後、現在の西原ドッグトレーニングを開講。JKC本部競技会団体2014年、2015年二連覇を果たしたチームの指導を行うなど数々の実績を上げ、テレビ番組出演や映画のドッグトレーナーとしても活躍。また、競技用のトレーニングだけでなく、人と犬との信頼関係の構築に重点をおいたしつけ教室も行っている。
西原ドッグスクールHP:http://www6.plala.or.jp/ndshp/

(C)

掲載日:


次回:ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.4


前回:ドッグトレーナーに聞く! ワンコと仲良く暮らすための心得 Vol.2