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梅雨の時期の健康――ダニやノミに要注意 その1


 さて、先週までは梅雨の散歩についてお話しました。今回からは、梅雨第二弾ということで、梅雨の時期の健康についてお話をしていきます。

 梅雨の時期の健康維持のために、一番気を付けなければならないと編集部が考えるのが、ダニ、ノミ対策です。そこで、まずはダニ、ノミ対策について話をしていこうと思います。

 

――たかがダニ、ノミだと思うと痛い目に……

 いろいろな飼い主さんに話を聞いていると「ダニやノミに刺されてもかゆくなるだけ?」「ちょっと腫れる程度でしょ」など、どこかダニやノミに対して軽く考えている人も少なくないように思います。しかし、ダニやノミが寄生すると実は非常にやっかいなのです。

 痒くて不快になるだけでなく、ノミが血を吸うときに、ノミの唾液に含まれる「パプテン」というたんぱく質によって、アレルギー反応が起き、「アレルギー性皮膚炎」を発症してしまうことがあります。かゆみが出たり、皮膚がただれたりととってもワンコにとっていやーな症状が発生するのです。そして、かゆかったり、痛かったりすることでストレスがたまり、さまざまな病気を誘引する危険性もあります。そのほか、貧血に悩まされる、ダニが媒介する感染症に感染するということなども考えられるので、できるだけ、ダニやノミには寄生されないように注意が必要です。

 

――ダニやノミは梅雨の時期に繁殖する

 そして、梅雨の時期というのは、ダニやノミが大量発生する時期です。ダニが繁殖する条件は高温多湿。温度は20~30度、湿度は60~80%と言われていますから、まさに梅雨の時期がドンピシャとなります。

――ダニやノミがすみにくい環境に

 ダニやノミからかわいいワンコを守るためには、まず、ダニ、ノミが住みにくい、増えにくい環境をつくることが必要です。換気をこまめにしたり、部屋に除湿効果のある除湿グッズを置いたり、除湿機などで湿度を調整して、湿度を下げることを心がけましょう。次に、部屋を清潔にすることです。また、化学繊維や木綿の布団に比べて、羽毛や羊毛の布団は、ダニが奥まで入り込みにくいといわれています。

 よく、布団を日干しにするのがよいと言われます。確かにダニやノミの卵や幼虫は光に弱いと言われているので効果はあると思いますが、それだけでは不十分。成虫を死滅させるためには、60度近い高温が必要と言われていますので、60度ぐらいのお湯につけるか、コインランドリーの高温乾燥器などを使ってみるとよいでしょう。

 犬の毛が付いていたり、匂いがきつかったりするものはコインランドリーを利用できないケースがありますので注意が必要です。家で一度洗ってから、コインランドリーに持っていくなどしてはいかがでしょうか。

 さらに、散歩のときにもたびたびお話していますが、できるだけこの季節は、マダニが多くいる草むらなどには、立ち入らないようにしましょう。


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